
受験勉強も大事ですが、資格はなりたい自分に近づくための手段。合格後の「仕事のイメージ」を抱くことも大事です。このコーナーでは、資格の世界を知るのに役立った本や映画などを合格者が紹介します。
職種を超えて必要不可欠な“パッション”に迫る

リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間
おすすめの理由
本書の「はじめに」に記されているこの言葉をどう感じるだろうか。・ どうすればお客様に感動を与えられるのか
・ 従業員が誇りと喜びを持てる職場環境とは何か
・ お客様が言葉にされない願望を先読みして満たすためのチームワークとはどういうものか
かの有名なザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニーの日本支社長の書いた本書は、私達介護の仕事に携わる人間にとってさまざまな示唆を与えてくれる。「なんだビジネス本か」と思わないでほしい。前述の三つの文章どれをとっても、現在の福祉「サービス」の現場でも必要不可欠な「パッション」(精神)ではないだろうか。介護福祉士にとって「人との接し方」という基本的な仕事は、どうしても介護技術のうしろに隠れがちである。しかし、介護技術を前提としながらも、明らかにこれからの介護福祉士には利用者(「お客様」)に「感動」を与える能力が要求されるだろう。そして、その向こうにはその感動に対するお客様からの「報酬」が自分に戻ってくるだろう。「あぁ介護福祉士になって良かったな!」と思える瞬間とともに。
(さいとうしゅんさん)