
受験勉強も大事ですが、資格はなりたい自分に近づくための手段。合格後の「仕事のイメージ」を抱くことも大事です。このコーナーでは、資格の世界を知るのに役立った本や映画などを合格者が紹介します。

身ぶり手ぶりで楽楽コミュニケーション 〜介護に役立つシニアサイン〜
近藤禎子=監修/齋藤綾乃=著
中央法規出版
ISBN:978-4-8058-3748-1
価格:1,470円(税込)
中央法規出版
ISBN:978-4-8058-3748-1
価格:1,470円(税込)
普段から使っていた!?
みなさんは、耳の遠い高齢者と話すとき、どうしていますか?私は今まで、相手に聞こえるようにと、相手の耳元で大きな声で話していました。でも、耳が遠い人には、それでも聞き取ってもらえないことが多いのです。「え?」と何度も聞き返されるうちに「もういいや」と思ってしまったり、適当に返事をしてしまったり。
この本を読んで、そんなときに相手がどんな気持ちだったのかを知り、申し訳ない気持ちになりました。人は大きな声を出すとき、こわばったような険しいような表情になります。そんな表情で話しかけられたら、自分も嫌な気持ちになります。まして、大きな声を出したからといって聞き取ってもらえるわけでもないし、周りでそのやりとりを聞いている人もいい気分にはならないでしょう。
では、どうすればいいのか。答えは簡単でした。この本に載っているシニアサインを活用するのです。
「シニアサイン」という名称を見て、「自分にはハードルが高いかな」と思いながら購入したのですが、読み進めるうちに、実は自分も普段からシニアサインを使っていたということに気付きました。たとえば、駅のホームで電車に乗った友人に、親指と小指を立てて耳元に当てながら「電話するね」と言ってみたり、オナカがいっぱいというときに、手をオナカに当ててみたり、そういうちょっとしたジェスチャーこそが、シニアサインなのです。
ちょっとしたサインをつけるだけで、相手もこちらの言っていることが分かりやすくなるし、そうすればこちらの負担も軽減されます。耳の遠い人に対してだけでなく、外国の人にも十分伝わるサインですし、日ごろから、いろいろな場所でこのサインを使っていきたいと思います。みなさんも、ぜひ使ってみてください。
(セルジオ.P)